本書について
本書は、宗教学者の島田先生と起業家や芸術家による勉強会から生まれた書籍です。 約2年半のディスカッションを通じて誕生と死に関する各自の思想・哲学を交え、時に先人の知を借り、死生観や生命観をアップデートしてきました。 そして、島田先生から各著者が産みの苦しみを味わうであろうテーマを与えられ、本文を書き進めました。 新しい命を生み出していいのかと悩む。人生の意味を考える。死の恐怖に怯える。死から目を背ける。若者がこれから出会うであろう生命をめぐる問題を考える上で役立つ補助線を目指しています。 ※詳しい執筆背景やメッセージについてはABOUTページに掲載しております。
筆者について
2000年生まれ、東京都出身。島根県立隠岐島前高校卒。2019年に慶應義塾大学総合政策学部に進学。清水唯一朗オーラル・ヒストリー研究会に所属し、「終わりという変化」に優しい眼差しを向けるための研究を行っている。2020年に株式会社むじょうを設立。3日で消える追悼サイト「葬想式」や自宅葬専門ブランド「自宅葬のここ」の運営といった葬祭関連事業のかたわら、死んだ父の日展、棺桶写真館などのイベント事業を手掛ける。
共著者紹介1
中川瑛(なかがわえい) 1991年生まれ、北海道出身。2022年9月イギリスEdinburgh大学大学院修士課程修了。2016年に株式会社ちえものを立ち上げ、学問と社会の相互作用に関わる事業に取り組む。パートナーとの離婚の危機を経て自身がモラハラ・DV加害者であることを自覚。加害者向け当事者団体GADHAを立ち上げ「自他共に、持続可能な形で、ケアし合い、美徳を発揮できる関係の多い社会」を目指す。
共著者紹介2
下山明彦(しもやまあきひこ) 1996年生まれ、広島県出身。東京大学教育学部卒業(2020年度)、東京藝術大学大学院デザイン科修士課程2年、株式会社Senjin Holdings代表。テクノロジーで包括的に人間生活の時間的密度の最大化を図るべくさまざまな事業を行う。藝大ではビジネス・金融・学問に通底する自身の根本的な人間観を表現する結節点としてアート作品を制作。2021年よりアーティストグループALTを主宰し、11月に第一回展示会「いまここでよく生きる展」を開催する。
共著者紹介3
長谷川彰宏(はせがわあきひろ) 1997年生まれ、三重県出身。天台宗系の寺院に生まれ、2009年に得度し、2019年に天台真盛宗西教寺にて四度加行満行。2016年に東京藝術大学デザイン科に入学した後、2020年より同大学院美術研究家デザイン専攻に在籍。クマ財団5期生に選出され、「KUMAEXHIBITION 2022」に出展。 2022√k contemporaryにて初個展。